この文章は、大正10年に刊行された「三府及近郊名所名物案内」の内容です。又、旧字や現代では使用しない漢字、旧仮名遣いなどは読みにくいために、現代様に改めました。
東照宮 及び 徳川氏霊屋
寛永四年四月の創立、上野公園に在る。明治六年府社に列せられた。歳ずつは六月一日で、唐銅灯篭五十基、石灯篭二百八十基、いずれも諸侯の寄進したのが今も遺っている。
徳川氏霊屋は上野公園の裏手、桜木町に在る。東を一の霊屋と称し家光、家綱、家治、家斉を葬り、二市を二の霊屋として吉宗、家定、家基の墓がある。輪奐粉壁の美、芝の霊屋と規を同うしている。