この文章は、昭和12年に刊行された「沖縄案内」の内容です。又、旧字や現代では使用しない漢字、旧仮名遣いなどは読みにくいために、現代様に改めました。
仮屋の前
通堂桟橋よち県庁に至る十五町の間が県内唯一の国道で、昭和六年松より七年の十二月にかけてコンクリートに改修せられた。先ず通堂から国道を進むと、勧業銀行支店の向こう側は旧県庁の所在地で、置県前は内務省出張所があり、古くは御仮屋と称し、薩藩の奉行詰所があった。
当時この通りを仮屋の前といい、琉球第一のきれいな道路で「道の美(ちゅら)さや仮屋の前、あやぐの美さや都のあやぐ」とうたっているのは即ち是である。